化学療法、いわゆる抗がん剤療法ですが、中枢神経悪性リンパ腫の治療に使用される薬剤は少ないです。理由は中枢神経(大脳)につながる血管は血液脳関門(Blood-Brain-Barrier: BBB)によって保護されているからです。
BBBを通過できる薬剤は分子量500以下の薬剤で、メソトレキセート(Methotrexate)、シタラビン (Cytarabine) 商品名キロサイド(Cylocide)があります。
初発時の中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療法として、メソトレキセート大量療法を3〜5コースを先行して行い、その後に放射線治療(全脳照射30〜45 Gy)が行われています。
化学療法は1クール2週間で、メソトレキセートを3時間かけて点滴したあと、3日間かけて大量の生理食塩水で体内の薬剤を洗い流します。残り11日間は休薬期間です。この療法は腎臓に過大な負担をかけます。
妻は5クール実施しましたが、リンパ腫は消えませんでした。妻を見ながらは化学療法厳しいなと感じましたが、再発後の化学療法に比べたら、初発時の療法は楽なものでした。
中枢神経悪性リンパ腫の治療法については東京大学医科学研究所附属病院脳腫瘍外科のホームページに詳しく解説されています。
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