放射線治療は化学療法の後に実施されます。標準治療では放射線治療の照全射量は40グレイ(Gy)で、治療期間は4週間です。大脳の耐えられる放射線量は60Gyほどです。初めの3週間は全脳照射で毎週10Gyで、最後の1週間は局所照射で10Gyの合計40Gyです。
妻の場合は合計50Gyの治療を受け、5週間かかりました。4週間の全脳照射で毎週10Gyで、最後の1週間は局所照射で10Gyの合計50Gyでした。全脳照射で30Gy程度までは、妻の顔の表情はいつもの明るいものでしたが、その後は表情が少し乏しくなりました。
化学療法では認知機能は落ちませんが、放射線療法を行うと少し落ちるようです。しかも晩期白質脳症の恐れもあります。ただ、白質脳症は治療終了後10年から15年で現れることもある、との説明でしたのでほっとしました。脳外科の見解では脳の老化は60歳ごろから始まると聞いてましたので白質脳症は気にしませんでした。
化学療法と放射線療法を受けた後、MRIでの診断ではリンパ腫は消えているとのことで、5か月にわたる治療は終了しました。ただ、中枢神経悪性リンパ腫の生存中央値(余命)は3年と聞かされ、そんなものかと複雑な思いでした。
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